これはある日の物語。
私は悲しくなって海に行った
海は風もないのに、波立っている
そんな海を見ていると、少し怖くなって
何故、波立っているのか海に訊ねた
「私は月とシンクロしています
それをコントロールしようとは思わないし、コントロールする必要もないのです
私が波立てばあなたの心も波立つでしょう?
私たちとあなたは繋がっているから」
海はそう語りかけてきた
ふと気がつくと、蜜蜂が私の周りを飛び回っている
蜜蜂は近くに横たわっている木に止まった
何をしているのか問いかけると、蜜蜂は語りかけてきた
「私は蜜を集めます
蜜がどこにあるのかを知っているのです
もし見つからなかったとしても、諦めることはありません
見つかるまで探し続けます
それが私の役割だからです」
そう語ると蜜蜂は、去っていった
気が付くと私の悲しみは、いつの間にか軽くなっていた
私は感謝をしながら、海を離れた